「新型コロナ感染拡大に対するアルコールの接触部除菌の大切さとは?」

どうもこんにちはMARUHACHIです。現役の内科臨床医として大学病院や中核病院で生活習慣病専門外来や救急専門外来を担当しています。

ブログでは専門家の視点から「どうやったら健康に長生きできるのか」、「病院とどうお付き合いしてゆけばいいのか」といった日本の学校教育で教わることのない、だけど大人になってから知りたい健康問題の解決策をさくっとコラムで解説していきます

 

第6回のテーマは話題の新型コロナに関連した話題として「新型コロナ感染拡大に対するアルコールの接触部除菌の大切さとは?」について話をしていこうと思います.非常事態宣言後は飲食店などでもアルコールの除菌が置かれている風景も日常になってきました.患者さんからも新型コロナに関連した除菌に関する質問はやっぱり多いですよ!

今回はアルコール除菌って大切なんだ!ということを、改めて科学的視点から解説していきたいと思います

 

その1.モノの表面に付着したウイルス感染力持続は最大で数日間ほど

ゴホゴホとした飛沫が身の回りのものに新型コロナウイルスがくっついた時にその感染力がどのくらい持続する可能性があるのでしょうか?様々なモノの表面での感染力持続を検討した実験結果**をみると「最大で数日くらい保たれてしまう」と予測されています

 

その2.家庭内療養をする際にはこまめな環境消毒を

 家庭内に療養している患者がいる場合、または院内に感染している方が来院した場合には、「付着してもすぐに感染力が消えず接触感染の温床となりうる汚染部位である」ことを認識し、感染者が接触した部位をこまめに消毒したり、汚染されるマスクや医療用エプロンなどは使い捨てて交換することが大切だとわかります

 

【参考資料】**

ラッテクスグローブ 接種Viraltiter 10^3 21℃ 8時間以下 (1)

ディスポーザブルガウン表面 接種Viraltiter 10^5 室温  最大2日間(2)

プラスチック表面 接種Viraltiter 10^7 室温 最大9日間 (3)

木材表面 接種Viraltiter 10^5 室温 最大4日間 (4)

 

1).J Hosp Infect 2000、2)Clinic Infection Dis 2005、3)Med Microbiol immunol 2005、4) Biomed Environ Sci 2003

 

 

 

っとまあ、今回はこんな感じで紹介としました。新型コロナはまだまだ未知の部分が多く、今回紹介したような医学知識もまた新しく塗り替わることもあるかもしれません.

 

また、外来でよく聞かれる質問なんかを中心に紹介をしていきたいとおもいますので

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おしまーい

「救急外来を受診する時のコツとは?」

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早速、第5回いってみましょう。

今回のテーマは「救急外来を受診する時のコツとは?」です

 

ある夜にどこかが激しく痛いとか、救急車を呼びたいなんてことはよくあるんですが、学校教育ではどんな時にどうやって受診していいかなんて学ぶことがないから受診の方法からわからなくても仕方ないと思うんですよ!今回は救急車をどんな時に呼んでいいのか?また受診のスムーズなコツをお伝えしたいと思います.

 

その1.受診する前には電話で確認をしよう

 一般的に救急外来受診時には受診可能か悩んだ時には、実際に受診しようと思っている医療機関に電話一報したうえで、受診することがスムーズなケースが多いようです.内科医が他の急患対応中だとスムーズに診察ご案内できないこともあるので、ます受診できるような診療状況なのか確認した方が良いです.その他に同じ病院の夜間救急外来でも、その日の1人いる担当当直医が外科医か内科医によっても治療を受けられる状況にある日とない日と差がある施設も実は多いです!

 

その2.電話でお伝えする情報のポイントを絞りましょう

救急受診されるときには診察をスムーズにするため以下のポイントを押さえて電話相談しましょう.

(1)普段かかりつけの病院と内服薬の情報を伝える

→ とくに発熱や感染症と関連したところでは重症化因子である免疫抑制剤の使用、肺気腫の有無、喘息の有無、糖尿病の有無とHbA1cの値(血糖管理の良好状況)は重要な情報でしょう

(2)現在の症状がいつから出現しているのか

(3)最終飲食はいつか、また何を食べたか

→ 造影剤検査の可否や食中毒の判定に影響します

(4)他の医療機関で最近内服処方された解熱鎮痛剤や抗生剤の情報

→ 初回治療なのか、すでに治療介入されている中で改善が乏しいのかで精査方針や判断が変わるケースがあります

(5)病院の到着タイミング(到着までにかかる時間)と受診方法

→救急車でいらっしゃるのか、もしくはタクシーや自家用車でいらっしゃるのか.また、来着タイミングをお伝えいただければそれに合わせて病院スタッフがスムーズに診察にご案内できるように準備をすすめることができます

 

その3.救急車を呼ぶかどうか迷ったら「#7119」を使おう

もちろん救急車か迷っていて、とくに自力で動けないほどの胸部症状、冷や汗、意識障害など肺炎の御症状切迫した所見があれば迷わず救急車でよろしいかと思います.

 

迷っているうちに具合悪くなってしまうと悲しいのできつい時には無理せずに救急搬送ご相談でよろしいかもしれませんが、とくに「これぐらいの症状で救急車を呼んでいいか自分で緊急性判断がつかない時」には公的なサービスとして専門的にサポートして頂ける消防庁のダイヤル「#7119」も利用してみても良いかもしれません

 

っとまあ、今回はこんな感じで紹介としました。

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おしまーい

 

 

「血圧って高かったらなんで悪いの?」

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本日は第4回目で「血圧って高かったらなんで悪いの?」という疑問に答えたいと思います.医者からしたら当たり前の事実なんですが、これって理解している患者さんは極端に少ない印象です.そもそも血圧ってなんのことかもわからないという人はとっても多いんですよ!

というわけで、血圧にまつわる3つの話を本日はしていきたいと思います!

 

その1.そもそも血圧とは?

 人間を含めた動物は全身に血液がめぐるために心臓がポンプのような働きをしています。全身に送り出された血液は当然押し出す圧力をもっており、これを腕に到達する脈の震え(脈波)で計測するのが我々がいわゆる血圧と呼んでいる値です。

 健常成人では収縮期血圧(いわゆる上の血圧)100~120mmHg程度です.しかし生活習慣病や加齢、タバコといった悪影響により、動脈硬化といってゴム管のような全身の血管が硬く変性すると、血圧は徐々に上昇します。

 

その2,高血圧を放置するとどうなる?

 高血圧を放置すると高血圧そのものは全身の血管に動脈硬化をおこしてしまいます。動脈硬化が進んだ血管は脆くつまりやすいような状態にあるので心筋梗塞脳梗塞といった生命を脅かす重大な病気を引き起こしやすくなります。このために全く症状がなくても、ある程度治療域にある高血圧は積極的に治療することが必要なケースが多く存在します

 

その3.高血圧の治療はどうすればいい?

 一般に高血圧の治療は2本柱です.1つは減塩、もう1つは降圧剤の内服です.日本人高血圧患者の中には一定数、塩分過多で血圧上昇が悪化しやすい人がいるとされています.日本人は平均して10~12gと味付けの濃い食事を食べているとされていますが、高血圧患者ではその半分6g程度の減塩を目指す必要があります。また、こうした食生活でも下がりきらない場合には降圧剤の内服も重要になります.

 

っとまあ、4回目はこんな感じで紹介としました。

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おしまーい

「良い手洗いの方法は?」

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早速、第3回いってみましょう。

初回のテーマは「良い手洗いの方法は?」です

手洗いをこまめに行うことは感染予防にとって非常に大切で継続して頂きたいことです.しかし、それと同じくらい「手洗いの質が良い」=「洗い残しが少ないこと」が感染予防ではとても大切となります.しかしこれができてない方はとても多いんですよ!

 

今回は3つの手順にわけて良い手洗い方法を解説していきたいと思います!

 

その1.手を洗う前の下準備も大切

 まず普段から爪は短く切りましょう.長い爪は当然、隙間に洗い残しができやすく不潔です.時計や指輪などの装飾品ははずしましょう.こちらも装着したままでは隙間にウイルスの洗い残しができやすいです

 

その2.洗い残しが多い箇所を重点的に洗いましょう 

特に以下の場所が洗い残ししやすく重点的に洗うようにしましょう.
指先と爪の間、指と指の間、(1指の表面積が大きい)親指の周りなどがしばしば洗い残ししやすいので重点的に意識しましょう.しっかり上着の裾をまくり少し腕が濡れるくらいまで、手首を含めて大きく洗いましょう

 

その3.手洗いの後には刷り込み消毒が効果的

 手洗い後は使い捨てのペーパータオルや清潔なタオルで良く拭き取って表面をかわかしましょう.繰り返し共用で使用する手拭用タオルは接触感染のかえってリスクとなります.(毎回タオルを交換するか、個人用タオルを利用しましょう

 流水と石鹸で清潔になった手指にアルコールを刷り込むことで除菌効果は飛躍的にアップします.併せて行うと良いでしょう

っとまあ、3回目はこんな感じで紹介としました。

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おしまーい

 

 

 

「新型コロナウイルスってそもそも何なの?」

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第2回は世間をにぎわせている新型コロナウイルスについて「新型コロナウイルスってそもそも何なの?」ということを解説してみようと思います。あまりにそもそも論なのですが、わかっているようでコロナがそもそもどんなウイルスなのか何も知らないという人実はすごく多いんですよ!

というわけで由来、旧型コロナウイルス新型コロナウイルスの3つに分けて簡単に説明してゆきます

 

その1.「コロナウイルス」その名前の由来

そもそも「コロナ」って何を意味する外国語なのでしょうか?

実はその元は、天文学用語です太陽の周りのメラメラあれをコロナと言います.コロナウイルスは顕微鏡でみるとウイルスの外殻(エンベロープ)に覆われた球体で表面に粘膜にひっつくための感染突起が突き出している構造を持っており、これが太陽のコロナに似ていることから名づけられました.

 

その2.(旧型)コロナウイルスはいわゆる風邪の原因ウイルス

 咳、のど、鼻、発熱といったカゼ(正式にはウイルス性普通感冒症候群)を引き起こす原因微生物には実は多くの種類があり、アデノウイルス、RSウイルス、パラインフルエンザ、ライノウイルス、コロナウイルスなどがあります.これらの多くは臨床で簡便な迅速検査が無いために区別されてきませんでしたが、症状・治療経過・毒性といった臨床像を共通して呈することからひとくくりに「風邪(かぜ)」と呼ばれています

 このうち、ただのカゼではなくさらに肺の奥深いところで感染を起こすものが肺炎ですが、従来のウイルスはこうした肺炎まで起こすことは比較的まれでした.

 

その3.新型コロナウイルスは旧来のコロナウイルスが変異したもの

   こうした従来のいわゆる風邪症候群(ウイルス性感冒)の原因微生物であるコロナウイルスは遺伝子突然変異を起こすと急に毒性が増す場合があります.このようにして突然変異を起こしたのが変異型のコロナウイルスです

例えばかつて世界的流行を示した重篤な呼吸器疾患をきたすウイルスであるMERS(中東呼吸器症候群),SARSであり、今回の新型コロナウイルス(COVID19)が含まれます

 

っとまあ、2回目は話題のコロナの話をしました

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「お薬って飲まなきゃいけないの?」

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初回のテーマは「お薬って飲まなきゃいけないの?」です

 

何を当たり前のことと思われるかもしれませんが、この質問実は毎日のように聞かれるんですよ!

健康診断の結果で引っかかると、ある日医者から薬の定期処方が始まって…、なんて方が多いですが、その実、何のために飲んでいるのかわからずに処方を受けている方は少なくありません。医者は自分なりに必要性を判断したり調節していますが、しばしば短い診療時間の中ではお伝えしきれないことも多く、患者さんは薬は何となくサボったら翌日倍量飲んでみる、気になることを薬のせいと思って自己中断してきたなんてことがよく起こります。中には危険な飲み方をされたり、自己中断のせいで持病が悪化して緊急入院なんてもこともあるんですよ!

 

今日はなぜ薬を医者が処方するのかということを、難しい話は抜きで3つのパターンに分類して説明していきたいと思います。

 

その1.対症療法薬(たいしょうりょうほうやく)

 風邪のときに処方される、鼻水止め、解熱鎮痛薬といった感冒治療がこの代表にあたります。病気の根本原因、例えば感染症であれば原因ウイルスをやっつけるなど根本治療があればいいのですが、世の中には根本治療がない病気も多くあります

 原因を取り除かないけれど、症状があったところで生死にはあまり関わらないけれど本人の不快感とつながるような、今ある症状を緩和するものを対症療法薬と呼びます。感冒治療薬の他にも便秘薬、不眠症治療薬などもここに属するでしょう

 症状がなくなれば内服を飲む必要が無いですし、症状の有無で内服するべきかを決める治療です

 

その2. 症状がつらくて治療をした方が良い根本治療薬

 例えば、パーキンソンの治療薬、認知症治療薬などがこれらにあたりますこうした治療薬は自覚症状が病勢と直結するような病気で問診や診察にあわせて微調整をすすめます。対症療法薬と異なり、一概に辛くないから自己判断で飲まないなどのあやまった対処をすると命にかかわるほど病状が増悪するケースもあるので注意が必要です。主治医と治療の目標や調節目途を相談していきましょう

 

その3.症状が無くても治療した方がよい根本治療

 多くの生活習慣病がこれに相当します。高血圧は血圧をみて調整しますし、糖尿病であれば血糖値、HbA1c(採血)、脂質異常症であればコレステロール値(採血)など客観的指標をもって治療します。この場合痛くもかゆくも無くても放置すると将来心筋梗塞脳梗塞をはじめとした重篤な(命と生活の質に関わる)動脈硬化性疾患が起こりやすいので、症状の有無に関わらず主治医の指導の元きちんと治療が必要です

  その他、心筋梗塞脳梗塞などの後に再発予防で飲む抗血小板薬(俗にいう血をサラサラにする薬)なども症状がなくても飲む必要がある薬に該当します

 こちらも対症療法薬のように自己判断でやめる、などのあやまった対処をすると命にかかわるほど病状が増悪するケースもあるので注意が必要です。自己判断はせずに必ず主治医に方針を相談しましょう

 

っとまあ、初回はこんな感じで紹介としました。

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